芸術

解体すべき伝統と残すべき伝統―お雛様が危ない

本日は大変足元の悪い中、当ブログにお越しいただきまして、誠にありがとうございます。 どういうことか。 先日、ある集会にて弁士のうち二名から「本日は大変足元の悪い中」で始まる、何の熱もこもっていないステレオタイプな切り出しをくらって 本気でコケ…

記憶を検索してみたところ印象に残っている曲が2件ヒットしました

最近、好きな曲やアーティスト、昔聴いた曲について質問されることが何度かあったのだけれど、とっさに出てこなくてなんだかモヤモヤが心の下層を流れ続けていた。そこで今日、記憶を検索してみたところ2件のアーティストというかシチュエーションがヒットし…

広く深く知りよく生きようとすることが本質的ではないのか

芸術、創造に興味のあるかたは、ご覧いただければ幸いです。 一般に、何か−特に芸術作品−を作るということに関して現時点で思うのは、結局、創作意欲が湧いてこないにもかかわらず、何かを無理やり作ろうとする姿勢は違うんじゃないかということです。換言す…

前衛に駄作が多い理由

先日ある書展に行った。学生の作品と、書家の書いた金文、篆書や隷書、草書、行書、楷書、かな*1などの伝統的作品と、前衛的な作品を対比させて展示した企画展である。(作品が掲載されているサイトが見つからなかったため、以下の文章の大半は読んでいて退…

ゴッホの症状の推移

まずはナイツ風枕にて最近、絵とか見ようかなと思いまして*1、どういう絵が流行ってるのかなと思って*2、ちょっと昨日ヤホーで*3いろいろ検索して調べてみたところ*4、なんとですね*5、皆さん知らないと思うんですけど*6、今ものすごく人気のある画家を*7一…

ギターを始めた理由

一ヶ月前にひょんなことからフォークギターが手に入ったので、毎日少しずつ練習をしています。なぜギターを始めようと思ったのかというと、これ↓にあこがれたからです。 あるひとによるミスチルの弾きがたりhttp://jp.youtube.com/watch?v=KFuTCquQUxg&featu…

いい作品

シャガールが嫌いだ。 けれど、いい作品だと思う。 彼の作品を見ると、地震に遭遇した時のように、自分が信じて疑わなかったインフラが揺らぐ。とても不安な気持ちになる。 だから嫌いだ。 けれども、いや、だからこそ、魅力的だ。 いい作品と好きな作品は、…

二千七年一月某日僕はたしかに戦争の傷を引き継ぎ、同時に治療することを決意した――表現とは自己治療の結果である

宵の口 三条界隈の 静かな道を歩いていた。 キイロイヤサシイ光に包まれた 何かが始まろうとしている ガラス張りの部屋に グウゼン出会った。 フォークソングというものは 人生経験を積むにつれて 味が出てくる。このジャンルでは 若者は老人にはかなわない…

パトス

「青い花がきれい」のではなく 色や形、テクスチャの刺激→非言語的感情!→安心(言語や絵画、音楽)なのだということ。 一つ目の→の部分をミガキまくるとともに、安易に二つ目の→に逃げないこと。 そういえば、ヴァレリーがこんなことを言っていた。 わたし自…

理解しないこと――時には理解の世界から垂直に飛んでみるのも悪くない

少年が、ピカソの、「読書する女の頭部」の前で立ち止まり、 「おっ、これはおもしろいことになっているぞ!」 と、何度も叫び、ずっと見入っていた。 大人はついつい、わかる、わからないという観点でモノを見てしまう。 理解は人生の楽しみの一要素に過ぎ…

理解しないこと

少年が、ピカソの、「読書する女の頭部」の前で立ち止まり、 「おっ、これはおもしろいことになっているぞ!」 と、何度も叫び、ずっと見入っていた。 大人はついつい、わかる、わからないという観点でモノを見てしまう。 理解は人生の楽しみの一要素に過ぎ…

ピカソ展

この日の大阪は いつもより空気がきれいに感じられた。 ピカソは 鑑賞者に 作中人物の感情を伝達するのが 想像させるのが 抜群にうまい。 20世紀の作品を多く見て そろそろ前世紀を離した目で総括できる そんな時期にさしかかっていると思った。 ホームレス…

今日のおすすめの一冊

Alex Katz (Contemporary Artists)作者: Carter Ratcliffe,Robert Storr,Iwona Blazwick出版社/メーカー: Phaidon Press発売日: 2006/04/18メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る Alex Katzの画集。 一目ぼれして買って…

梢として生きる――ぼくたちは勇気を持って梢になり美しいフラクタルを描けばよい

賀茂川を右手に見ながら北上する 冬の賀茂街道は木の名所 幹はひれ伏したくなるほど雄大で威圧感たっぷり梢はフワフワで繊細 握手を求めているよう 繊細な梢のように いろんな流行の分岐を作り 新芽が出せるこれが若いひとの長所たとえ枝のほとんどが すぐに…

今日のおすすめの画集

原寸美術館 日本編 画家の息吹を伝える作者: 千住博出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/06/21メディア: 大型本 クリック: 4回この商品を含むブログ (15件) を見る原寸美術館 画家の手もとに迫る作者: 結城昌子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/05/18メ…

長谷川等伯を余白の美で片付けるのは失礼千万―― 一休さん!それはとんちではなくて、ただのやりすぎです!

花粉にまみれながら京都の大徳寺に行く。 大徳寺は鎌倉時代に臨済宗の宗峰妙超というお坊さんにより開創されたらしい。応仁の乱で一旦グチャグチャになったが、あの一休さんが復興した。一休さんは酒は飲むし、女に手を出す、肉も食う。絵を見るとスポーツ刈…