理解しないこと――時には理解の世界から垂直に飛んでみるのも悪くない


少年が、ピカソの、「読書する女の頭部」の前で立ち止まり、

「おっ、これはおもしろいことになっているぞ!」

と、何度も叫び、ずっと見入っていた。

 大人はついつい、わかる、わからないという観点でモノを見てしまう。

 理解は人生の楽しみの一要素に過ぎない。

 時には、理解の世界から、垂直に飛んでみるのも悪くない。

 青が青であることに喜び、カタチがカタチであることに歓喜せよ!