梢として生きる――ぼくたちは勇気を持って梢になり美しいフラクタルを描けばよい

okayasukenji2007-02-27


 
賀茂川を右手に見ながら北上する
 
冬の賀茂街道は木の名所
 
幹はひれ伏したくなるほど雄大で威圧感たっぷり

梢はフワフワで繊細 握手を求めているよう


繊細な梢のように いろんな流行の分岐を作り 新芽が出せる

これが若いひとの長所

たとえ枝のほとんどが すぐに枯れてしまうとしても

みんなで せいいっぱい 分岐して

美しいフラクタルを形成しようとする

そのこと自体にきっと価値がある



まれに枯れない枝が出る

だんだん立派に育っていき

幹として生き続ける



こういう過程を延々と繰り返す

これが

ひれ伏したくなるようでいて

けれども

しみじみとやさしく 威厳あふれる

「文化」という大木の生きざま
 


「いいモノ」がたくさん生まれた時代には

きっと 

息を呑む美しさの梢が形成されていた



幹は遠くからでもよく見える

だから存在感がある

一方で

近づいてみて はじめて気づくきれいなものもある

幹だけ立派だというのではつまらない

そして美しくない

無難に 無難に 

方向の定まった太い幹にヘバリついて 枝分かれしようとしない

そんな枝は枯れているのと同じ



幹は枝が伸びるために必要だから じっくりと寄り添うことは大切

けれども

寄り添った上で 細くてきれいな枝になり 新芽を出すこと

これこそが 大木が 梢が 「生きている」証
 


縮こまらずに みんなでのびのびと枝分かれをしたい

そして 新たな地平を見たい

細かくて 繊細で 元気いっぱいの たくさんの枝の一つ一つが

後世 幹になろうと枯れ落ちようと それこそが生きた証であり 

切なく 美しい



だから 

自信を持って 勇気を持って 行動し 表現すること自体がスバラシイ!