龍は遠くに棲んでいる

幸せは内のみにあらず

さりとて

外のみにもあらず

最低限の外と

大部分の内により得られるものなのでしょうか


精一杯幸せに生きようとすればいい

どんな生き方をしようが

受難は必ず訪れるものだから


ただし

受難の種類は

どういう生き方をするのかにより

ある程度選択の余地はあるのかもしれない


ある強度の優しさを獲得するためには

それに相当する強度の受難が必要だろう

けれども十分条件ではない

たとえば

キリストが受けた強度の受難が訪れたからといって

その人が必ずしもキリストになるとはかぎらない

大きな慈悲心が

たくさんの魂を救うことは

歴史が証明している

心身の最安定状態を求めて生きることこそが

きっと幸福そのものであり

また幸福への王道なのだろう


自我のいびつが人にものを語らせるようであり


聖人は

龍と同じ世界に棲んでいるのでしょうか


もしそのような立場であるならば

あらゆる部下の提言に誠実に耳を傾けることのできる

器量を持ったひとでありたい

部下のせいにする前に自己反省できるひとでありたい

あらゆる部下がイキイキと仕事できるよう

導けるひとでありたい

昔はよかったと言って思考停止することのないひとでありたい

肩書きがなくなっても慕われるひとでありたい

全体のバランスを見て適切な方向へ導くべく行動を変えられるひとでありたい 

無理やり感情を殺して厳格を装い見かけ倒しの公平に固執し孤立することのないひとでありたい

偏った盲目的な愛情で特定の人を贔屓することのないひとでありたい

あらゆる部下の長所をすぐに言えるひとでありたい

裸の王様にならぬよう

できるだけ多くの部下から異論やグチを

言ってもらえるひとでありたい

あらゆる部下の人格を否定することのないひとでありたい

ひとりの意見を鵜呑みにしない知性的なひとでありたい

部下を権力で押さえつけることのないひとでありたい

部下を立てられるひとでありたい

いざという時 部下の責任を背負えるひとでありたい

ユーモアのあるひとでありたい

そとづらばかり気にするあまり内に理不尽な要求をしたり

逆に内によい顔をすることにとらわれすぎて外につらくあたりすぎることのないひとでありたい

目先の利益に一喜一憂して浮き足立つことのないひとでありたい

ひとやモノをたたくことのないひとでありたい

保身に走ることのないひとでありたい

自身の経験則を安易に普遍的であると勘違いし

部下に押し付けることのないひとでありたい

己が未熟だということを

いくつになっても忘れることのないひとでありたい


以上のようなことが実行できるよう

智慧を駆使して

フィードフォワード制御で先手を打って

心身を適切な状態に導いておけるひとでありたい


そして

龍は異界に棲むということを密かに知る人でありたい