フランダースの犬効果

人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)

人間失格、グッド・バイ 他一篇 (岩波文庫)

 

 太宰治は 場がよく見えている。どれぐらい見えているかというと


 タンピン系の捨て牌の親のリーチに対して 三シャンテンからパツイチで不必要な赤ウーピンを切ってくる。しかも 下家が2フーローして ピンズの混一 聴牌気配ムンムンの煮詰まった状況の中 当たらない 鳴かれないという確信を持って切ってくる。決して投げやりになっているわけでもなく イキって全ツッパしているわけでもない。負ければ一月の家計が傾くほどのレートで。親リーチが入った時点で三シャンテン しかも赤ウーピンが使えないというところが 彼の運の無さではある。いや 運が無いからこそ しのぐために 場を読む力を養う必要があった。


 あるいは ある人が切ろうとしている牌の柄が見える前にロンと言ってくる。


 それぐらい 見えている。見えているし、見えていることを見えている以上にアピールしてくる。


 人間失格を途中まで読んで 吐き気がして 挫折した。自己評価

自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか

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の下がっている時読むと危ないから しばらくやめておくことにした。


 そういえば 幼稚園のころ 夏休みの朝に テレビでフランダースの犬

フランダースの犬 完結版 [DVD]

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を見ると 一日中ブルーだった。漱石のこころ
こころ (新潮文庫)

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を読んだときも 苦しかった。


 もっと細かく強くなりたい。そのために 慎ましやかを心がけようか。